1990年代の映画って演出が洒落てて、キャストも豪華、脚本が良いのが良くて、映画観て良かったなあと思わせてくれるのが多いです。
そんな中の一つになった映画「ジョー・ブラックをよろしく」。
ブラッド・ピットとアンソニー・ホプキンスの二人のかっこいい姿を観るだけで価値があります。
さらに、クレア・フォーラニという女優さんが加わることで、一気に華やかなになっています。
今回は評価5点中4点をつけたこの作品を、ネタバレなしの感想から、観賞後に読んでほしいネタバレありの考察まで、じっくり掘り下げていきます。
ネタバレを含むパートに入る前には、忘れずに注意書きを挟みますので、未鑑賞の方も安心して読み進めてください。
作品情報

| 邦題 | ジョー・ブラックをよろしく |
| 原題 | MEET JOE BLACK |
| 上映日 | 1998/12/19 |
| 作成国 | アメリカ |
| ジャンル | ドラマ |
| 上映時間 | 180分 |
表にまとめた基本情報を踏まえつつ、ここからは物語の中身とキャストに触れていきます。
あらすじ
死神と令嬢の切ない恋・・・ブラッド・ピットが甘くせつなく贈る、不思議な世界のラブ・ストーリー。
filmarksより引用
キャスト
監督:マーティン・ブレスト
脚本:ロン・オズボーン、ジェフ・レノ、ケヴィン・ウェイド、ボー・ゴールドマン
脚本多くない?w
4人もいるじゃん。
とはいえ複数の脚本家が入っているにもかかわらず、物語のトーンが最後までブレていないのは地味にすごいポイントだと思います。
出演者
出演者情報は「俳優(役名)」の順番で記載しています。
ブラッド・ピット(ジョー・ブラック役)
本作のブラッド・ピットは、序盤に登場するコーヒーショップの青年と、その後に現れる「死」ことジョー・ブラックの二役を演じ分けています。人間の言葉や食べ物の味を何も知らない存在として、無邪気にきょとんとした表情を見せるシーンが多く、あの端正な顔立ちであえて子供のような表情を作っているのが見どころです。
ブラッド・ピットが出演している他の映画
- セブン
- オーシャンズ11
- バベル
続いて、もう一人の主要キャストです。
アンソニー・ホプキンス(ウィリアム・ビル・パリッシュ)
アンソニー・ホプキンス演じるビル・パリッシュは、大手メディア企業を率いる実業家。突然「死」から取引を持ちかけられても取り乱さず、家族や会社の行く末を静かに整理しようとする佇まいに、この俳優ならではの重厚感があります。
アンソニー・ホプキンスが出演している他の映画
- 羊たちの沈黙
- ハンニバル
- ファーザー
クレア・フォーラニ(スーザン・パリッシュ役)
クレア・フォーラニ演じるスーザンは、ビルの愛娘。コーヒーショップで一目惚れした青年が、後に死神ジョー・ブラックとして父の前に現れるという、皮肉な巡り合わせに翻弄されていく役どころです。
クレア・フォーラニが出演している他の映画
- デス・リベンジ
- ブラック・ビューティー
- バスキア
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感想
朝のコーヒーショップに通う習慣をつけようと思う
ブラピが演じる名もない青年が引っ越しで町にやってきて、コーヒーショップで朝食を食べているところに、クレアが演じるスーザンがやってきます。
コーヒーショップで会った二人はお互い一目惚れしてしまいます。
こんな出会い方、ロマンチックで良いですねぇえw
ということで僕も将来のお嫁さんともしかしたら会うかもしれないので、朝コーヒーショップに行く習慣をどうにかつけたいと思った次第でした。
この映画のせいでピーナッツバターの消費量が増えニキビも増えた
死神は人間世界を探索していく中で、厨房でピーナッツバターをもらいます。
ピーナッツバターをスプーンですくってそのまま食べるのが美味いんですよね。
ブラピが美味しそうに食べているシーンを観て、
「そうそう、よく小さい頃にそれで食べてた!」
と思ったもんです。
他にも共感する人は多いのではないでしょうか?w
兄弟みんなでピーナッツバターを食べ過ぎて1日でなくなったこともあり、我が家では食パンにつけて食べ終わったあと、一口だけスプーンですくって食べて良いというルールができましたw
180分という長尺をどう受け止めるか(ネタバレなしの範囲で)
正直に言うと、本作は180分というかなりの長尺です。ラブストーリーとしては異例の長さで、ジョーとスーザンの会話がゆったり続くシーンが何度も挟まるので、テンポの速い映画に慣れていると「長いな」と感じる瞬間もあると思います。
ただ、この長さこそがこの映画の狙いなんじゃないかと僕は思っていて、死神が人間の時間の流れや感情の機微をゆっくり学んでいく過程そのものを、観客にも同じ速度で体験させようとしている気がするんですよね。急いで結末に向かわず、余白を楽しむタイプの映画だと思って観ると、この尺は苦になりません。
初見の方には、就寝前の一気見よりも、時間にゆとりがある休日の昼下がりに観るのをおすすめします。ここまでがネタバレなしの感想です。ここから先はストーリーの核心に触れる感想・考察に入るので、まだ観ていない方はブックマークだけしておいて、鑑賞後にまた戻ってきてください。
ネタバレあり感想・考察
⚠️ ここからネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
印象的だったシーン
死神ジョー・ブラックが、厨房でもらったピーナッツバターをスプーンですくって無心に頬張るシーンは、単なる笑いどころではなく、本作の核心を凝縮した場面だと思っています。死そのものである存在が、人間にとってはありふれた甘さに心底驚き、初めての感覚をひとつずつ拾い集めていく——その無垢さが、後半で彼が下す決断の伏線になっているからです。
そしてクライマックス、ビルの誕生パーティーの夜。ジョーはビルの手を引いて庭を抜け、光に包まれた橋の向こうへと歩いていきます。あれほど人間らしい感情を知ってしまった「死」が、最後にビルを苦しませず、穏やかに送り届ける様子には、恐怖の対象だったはずの死神への見方が静かに変わっていくのを感じました。
さらに、ジョーはスーザンを連れていくことをやめ、コーヒーショップで出会った青年としての生を、彼女のもとへ返すような形で物語を締めくくります。死神が人間の感情を学んだ末に選んだのが「奪うことではなく、手放すこと」だったという着地に、僕はこの映画いちばんの見せ場を感じました。
キャラクターについて
ビル・パリッシュは、実業家として大きな決断を重ねてきた男らしく、突然の死の宣告にもうろたえず、家族と会社の後始末を静かに進めていきます。取り乱さず品位を保ったまま最期に向き合う姿は、アンソニー・ホプキンスの演技があってこそ説得力を持つキャラクターでした。
一方のジョー・ブラックは、死そのものでありながら、人間界では終始「新入りの子供」のような立ち位置です。言葉の意味を知らず、味覚に驚き、恋愛感情に戸惑う——強大な存在のはずなのに、いちばん人間くさく描かれているのが面白いギャップだと思います。
スーザンは、コーヒーショップで恋に落ちた相手が死神だったという、皮肉な巡り合わせに翻弄される役どころ。彼女の戸惑いや葛藤が、ジョーというキャラクターの「人間らしさ」を映す鏡のような機能を果たしています。
良かった点・気になった点
良かった点は、まず何と言ってもアンソニー・ホプキンスの佇まいです。死を目前にした実業家の重みと、娘を思う父親としての優しさを、多くを語らずに表情と間だけで見せてくるので、観ているこちらの背筋も自然と伸びます。ブラッド・ピットの無邪気な演技とのコントラストも効いていて、二人が並ぶシーンはどこを切り取っても見応えがあります。
気になった点は、正直に言うとやはり180分という長さです。特に中盤、ジョーとスーザンの関係が深まっていく過程はじっくり描かれる分、テンポが落ちる瞬間もあります。「死神がなぜよりによってビルを選んだのか」という部分の説明は最後まで多くを語られないので、そこに理屈を求めるタイプの人にはやや物足りなく感じるかもしれません。
総評・一言まとめ
総評として、本作は派手などんでん返しがあるタイプの映画ではなく、死神が人間の生を体験しながら、最後に「与えること」を選ぶまでを丁寧に見せる寓話だと思います。ピーナッツバターに驚く無垢さと、ビル・パリッシュが最期まで崩さなかった品格、その両方が噛み合って初めて生きてくる作品です。5点中4点としたのは、テーマや役者陣は文句なしに5点級である一方、180分という尺の長さをどう受け止めるかで満足度が変わってくると感じたからです。
まとめ
「ジョー・ブラックをよろしく」は、死神が人間界に降り立ち、初めてのピーナッツバターに驚き、初めての恋に戸惑いながら、最後に自分なりの答えを出すまでを描いたヒューマンドラマです。ブラッド・ピットとアンソニー・ホプキンスという豪華な組み合わせを、180分という長尺でじっくり味わえる作品なので、時間に余裕がある休日にこそ観てほしい一本です。まだ観ていない方はぜひ、そしてもう観た方もこの機会にもう一度、ビルとジョーの静かな旅路を追いかけてみてください。