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映画ファンの皆さん、今回は2018年10月19日に日本公開された映画「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」(原題:Pitch Perfect 3)について徹底レビューします。監督は前2作に続きトリッシュ・シーが務め、2012年の1作目、2015年の2作目から続くシリーズ完結編です。この記事ではあらすじやキャスト紹介に加えて、シリーズ未見の方でも読めるネタバレなしの感想と、鑑賞済みの方向けのネタバレありの考察を分けてお届けします。ネタバレを避けたい方は、本文中の「ここから先はネタバレ」という案内より手前で読むのをやめてください。
映画の情報

| 映画名(日本語) | ピッチ・パーフェクト ラストステージ |
| 映画名(英語) | Pitch Perfect 3 |
| 上映時間 | 93分 |
| ジャンル | コメディ/音楽 |
| 上映日 | 2017年12月22日 |
| 製作国 | アメリカ |
| 評価 | 5点中5点 |
表のとおり上映時間は93分と、シリーズ3作の中でも短めです。それでも中だるみを感じさせないのは、青春大会ものだった1作目・2作目とは違い、本作が「久しぶりに集まった仲間たちの再会」というテーマに軸足を移し、駆け足でもテンポよく畳みかける構成を選んでいるからだと感じました。
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あらすじ
大学卒業後、それぞれの人生を歩み始めたベラーズが再結成し、最後の国際的な音楽ツアーに挑む感動的なストーリー。
大学のアカペラサークルを卒業し、それぞれ別の現実(仕事や将来との折り合い)を生きていたベラーズが、米国慰問協会(USO)のツアーという名目で再集結する、というのが本作の出発点です。「大会で優勝を目指す」という1作目・2作目の分かりやすい青春ゴールから、「大人になった仲間たちがもう一度同じ場所に立てるか」という完結編ならではのテーマに舞台が移っている点が、本作の設計上の特徴だと感じています。
キャスト紹介
監督:トリッシュ・シー
脚本:ケイ・キャノン
主要キャストは次のとおりです。
- アナ・ケンドリック(ベッカ):シリーズを通して主人公を務め、卒業後の現実と向き合う姿を演じています。
- レベル・ウィルソン(ファット・エイミー):コメディの中心を担いつつ、本作では家族との因縁というシリアスな側面も背負う役どころです。
- アンナ・キャンプ(オーブリー):元リーダーとして再登場し、ベラーズをまとめる古参らしい存在感を見せます。
- ブリタニー・スノウ(クロエ):シリーズ随一のムードメーカーとして、変わらぬ明るさでチームを支えます。
- ヘイリー・スタインフェルド(エミリー):最年少メンバーとして、次の世代がベラーズを受け継いでいく可能性を感じさせる立ち位置です。
ネタバレなし感想

感想1: 音楽のクオリティの高さ
この作品の最大の魅力は、息をのむほどの音楽パフォーマンスです。アカペラのハーモニーが幾重にも重なるライブシーンは、口だけで作られているとは思えないほど厚みがあり、劇場で聴くと胸に響く迫力があります。とくに複数パートのボーカルパーカッションが同時に走る場面は情報量が多く、「声だけでここまでできるのか」という驚きを何度も味わえます。
感想2: 笑いと感動のバランス
笑いが溢れるコメディ要素と感動的な友情の描写が絶妙に調和しており、最後まで飽きさせません。ファット・エイミーの一人ノリツッコミのようなギャグが続いたかと思えば、次の瞬間には仲間の目配せだけで感情の機微を伝えてくる、という緩急のつけ方がうまく、笑いに気を取られている間に感動の伏線が仕込まれている構成になっています。
感想3: キャラクターたちの成長
シリーズを通して観てきたキャラクターたちの成長が感慨深く、感情移入せずにはいられません。1作目では大学新入生だったベラーズが、社会に出て等身大の悩みを抱える姿になっているだけで、シリーズを追ってきたファンには十分な感慨があります。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
1作目・2作目を観て思い入れのある方、アカペラや歌ものの群像劇が好きな方には迷わずおすすめできます。一方で、リアルなアカペラ大会の緊張感をそのまま求める方には、後述のとおり路線がやや変わっているため、事前に期待値を合わせておくとよいと思います。
■ ここがポイント
完結編なので前2作の記憶がなくても単体で楽しめる構成にはなっていますが、キャラクター同士の再会シーンの重みは1作目・2作目を観ているほど増します。可能であればシリーズ順に観るのがおすすめです。
評価
私の評価は5点中5点です。理由は後述のネタバレあり感想でまとめていますが、音楽の満足度と完結編としての着地の両方が高いレベルでそろっていた、というのが率直な評価です。
ネタバレあり感想
ここから先はネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
印象的だったシーン
物語の軸になるのは、ファット・エイミーの実父を名乗る人物が現れ、彼女の身を危険にさらす一悶着に巻き込まれるという、シリーズには珍しいサスペンス寄りの展開です。前2作が「アカペラ大会での優勝」を巡る青春ものだったのに対し、本作はUSOツアーの座を賭けたコンテストに、この一悶着が並走するという二本立ての構成になっています。終盤、仲間たちがファット・エイミーのために結束するシーンは、単なる音楽映画の枠を超えたチーム感が出ていて、ここは素直に燃えました。
キャラクターについて
ベッカが音楽業界で自分の実力と向き合い直すくだり、クロエがベラーズという居場所を手放したくなくて足踏みしているくだりなど、それぞれのメンバーが「大学の延長では生きられない」現実にぶつかる描き方が丁寧でした。エミリーは最年少メンバーとして、次の世代がベラーズを引き継いでいく可能性を感じさせる立ち位置になっており、完結編でありながら「この先」を匂わせる余韻の残し方がうまいと思います。
良かった点・気になった点
良かった点は、なんといっても最終パフォーマンスの音楽的な満足度の高さです。一方で気になった点として、ファット・エイミーを巡る一悶着のパートはコメディにしてはやや緊迫感が強く、シリーズのライトな空気からは振れ幅が大きく感じました。アカペラ映画として観に来た人には、この路線変更が好みを分けるポイントになると思います。
総評・一言まとめ
完結編として一番気になるのは「畳み方」だと思っています。本作は、大会での優勝という分かりやすいゴールではなく、「それぞれが自分の人生を歩みながらも、ベラーズという居場所に戻ってこられる」という着地を選びました。個人的には、シリーズを追ってきた身として、この“青春の続き”を肯定する終わり方に納得感があり、完結編としての締めは十分に合格点だと感じています。最後のステージで全員の声が重なる瞬間は、3作分の積み重ねがあるからこそ効いてくる場面で、ここで評価を大きく上げました。
音楽

映画全編にわたる圧巻のアカペラパフォーマンスと選曲センスが見事で、サウンドトラックも必聴です。とくにラストのメドレーは、パーカッション担当の口ドラムが低音を支え、そこにハーモニーパートが幾重にも重なっていく構成になっています。
生の楽器を一切使わずに、声だけでここまでの音圧を作れるのかと、鑑賞後もサウンドトラックを聴き返したくなる仕上がりでした。
まとめ

映画「ピッチ・パーフェクト ラストステージ」は、感動のフィナーレを飾る最高のエンターテイメント作品です。音楽、笑い、感動の全てが詰まったこの映画を、ぜひ一度お楽しみください。
この記事のまとめ
- ✓ 完結編としての着地に納得感があり、評価5点中5点は揺るがない
- ✓ 前2作を観ているほど、再会シーンとラストのメドレーの重みが増す
- ✓ ファット・エイミーを巡る一悶着はやや路線変更ぎみだが、最終的にはチームの結束を描く展開として機能している