映画「湯を沸かすほどの熱い愛」は、普段あまり泣かない僕の涙腺を崩壊させたとても感動的なストーリーでした。
友達に「何か泣けるおすすめの映画ある?」と聞かれたら、とりあえずこれおすすめします。
杉咲花が演じる役で手話を子供の頃からずっと習っているんですけど、何故習っているのかがわかる瞬間、号泣でした。
作品情報
邦題 | 湯を沸かすほどの熱い愛 |
上映日 | 2016/10/29 |
作成国 | 日本 |
ジャンル | ドラマ |
上映時間 | 125分 |
あらすじ
死にゆく母の熱い想いと、想像もつかない驚きのラストに、涙と生きる力がほとばしる家族の愛の物語。 銭湯「幸 さちの湯」を営む幸野家。しかし、父が1年前にふらっと出奔 し銭湯は休業状態。母・双葉は、持ち前の明るさと強さで、パートをしながら、娘を育てていた。そんなある日、突然、「余命わずか」という宣告を受ける。その日から彼女は、「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく。 家出した夫を連れ帰り家業の銭湯を再開させる。 気が優しすぎる娘を独り立ちさせる。 娘をある人に会わせる。 その母の行動は、家族からすべての秘密を取り払うことになり、彼らはぶつかり合いながらもより強い絆で結びついていく。そして家族は、究極の愛を込めて母を葬(おく)ることを決意する。
filmarksより
キャスト
監督・脚本:中野量太
中野監督の映画は数は少ないですが、人間味のある感情豊かな映画が多い気がします。
映画「長いお別れ」も認知症の話で泣きはしなかったですが感動しました。
中野量太が関連している他の映画
- 浅田家!
- 長いお別れ
- チチを撮りに
出演者
出演者情報は「俳優(役名)」の順番で記載しています。
宮沢りえ(幸野双葉)
宮沢りえさんは美しい女優さんなのに、映画になるとしっかり役になりきってみすぼらしい幸が薄そうな雰囲気を出していて凄いなと思います。
宮沢りえではなく、役の名前である「 幸野双葉 」として観ることができるので、そのへんにいる子供を心配している病気になったお母さんだと思うので泣けてくるのでしょう。
宮沢りえさんが出演している他の映画
- 人間失格 太宰治と3人の女たち
- TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ
- 紙の月
杉咲花(幸野安澄)
杉咲花さんはおちょやんで朝ドラのイメージが強いですね。
育ててもらった母親と生みの親が違う話は、現実世界ではあまり聞かないのですが、世の中にはそういう人もたくさんいるんでしょうね。
そんな親子愛を映画で観ると非日常なため感動してしまいます。
現実でも二人の母親がいる場合、この映画を観たときどう思うんでしょうか。
「現実はこんな綺麗なもんじゃねえよ」という意見が聞こえてきそうです。
杉咲花さんが出演している他の映画
- 楽天
- トイレのピエタ
- 十二人の死にたい子どもたち
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感想
子どもの頃から手話を習っていたのは生みの母親と話すため
杉咲花が演じる幸野安澄 は実の母親が別にいて、毎年美味しいカニを送ってくれていました。
宮沢りえが演じる幸野双葉は、安澄がいつか実の母親に会うことを想定して手話を小さい時から
習わせます。
なぜなら、安澄の実の母親は耳が聞こえないからです。
双葉はもちろん安澄のことを可愛がって育てていますが、育ての親の感情としては、実の母親よりも育てた自分に懐いてほしいという感情は少しでもあると思うんですよね。
それなのに、子供の幸せのためというか、大きくなった時には実の母親がいることを伝えることを決意していて、そのときに安澄がお母さんと話せるようにさせてあげるのが最高な優しさだなと感じました。
松坂桃李が演じる向井拓海はもっと悪役かと思った
かなり偏見ですけど、こういうヒューマンドラマに出てくるヒッチハイクで旅している若者ってろくなやついないじゃないですか。
そのイメージがあったので、双葉の車に向井が乗ったときには「あ、殺される」と先走って思っていました。
今回はそうではなくて、双葉が向井のお母さん的な存在になって、若者にどのように生きていけばいいのか道しるべの手を差し出してくれていて、これは安澄を育てた双葉だからこそできる優しさが周りの出会う人にも影響するんだなと思いました。
オダギリジョーはダメ男役だけどかっこいいんだよなぁ
双葉がこんなにも苦労しているのは旦那であるオダギリジョー演じる幸野一浩のせいでした。
でも、双葉が死んでしまって、残された安澄には家族は一浩しかいないので、最後はしっかりしている風に見えましたね。
そんなダメ男役なのですが、たぶん現実にいるダメ男を見るとくそイラつくと思うのですが、オダギリジョーのダメ男はかっこいいので、「ダメ男も悪いもんじゃないな」とかを想わせてしまうので、これはダメ男生成映画になってしまうとよくないですね。
最後に映画のタイトルの意味がわかる
邦画の中でも長いタイトルである「湯を沸かすほどの熱い愛」。
最後に映画タイトルにつながるシーンがあって良い終わり方でした。
双葉が病気で死んでしまい、お葬式をするお金もないので、経営している銭湯のお湯を沸かす場所で、双葉の火葬をして、その火で銭湯のお湯を沸かしている、銭湯の煙突から火葬している煙が出ていくシーンで終わります。
要は、「愛=火」を比喩して表現しているのがお洒落だなと思いました。
音楽
中野監督がきのこ帝国のことが気になっていて撮影の前にオファーしたらしいですね。
曲のイメージは「残された側の立場で造ってほしい」という中野監督からのオファーが影響しているみたいです。
まとめ
邦画で泣きたい映画を観たい際は是非「湯を沸かすほどの熱い愛」をおすすめします。
キャストも豪華なのと、変なキャストもいないので、安心して観ることができます。