ねえねえ、世界政府を作った「最初の20人」って、現実世界にモデルがいるって本当?
鋭いね!実は国際連合や古代ローマなど、複数の歴史的事実が組み合わされていると考えられているんだ。詳しく解説するよ!
人気漫画『ONE PIECE』の物語において、世界の頂点に君臨する「天竜人」の祖先である最初の20人(20人の王)。彼らが800年前に何をしたのか、そしてその設定の裏側にはどのような現実世界のモデルがあるのかは、ファンにとって非常に興味深いテーマです。
今回の記事の内容は以下の通りです。
- 国際連合(UN)と権力構造の共通点
- 古代ローマ帝国の貴族制度との類似点
- 宗教的モチーフから読み解く「虚の玉座」の正体
- ネフェルタリ家に隠されたエジプト神話の要素
これらを知ることで、ワンピースの世界観がいかに緻密に構築されているかが分かります。それでは、具体的なモデルを一つずつ見ていきましょう。
1. 国際連合(UN)と「五老星」の権力構造

世界政府の構造そのものが、現代の国際政治を風刺している側面があります。特に注目すべきは、世界政府の最高権威である五老星です。
彼らの存在は、国連安全保障理事会の5つの常任理事国を彷彿とさせます。また、20人の王が連合して世界政府という巨大な組織を作った経緯は、複数の主権国家が集まって国際機関を形成した歴史的プロセス(国連や国際連盟の設立)と重なります。強力な権力を持つ特定の国々が、世界のルールを決定しているという現実世界の構図が反映されているのかもしれません。
2. 古代ローマ帝国の「貴族制(パトリキ)」

聖地マリージョアに住む天竜人(世界貴族)のあり方は、古代ローマのパトリキ(貴族)がモデルの一つと言えるでしょう。古代ローマでは、建国に関わった家系が代々特権を享受し、政治を独占していました。
「世界の創造主」の末裔として法を超越した存在である天竜人の設定は、この徹底した階級社会を反映しています。また、「ドンキホーテ」「フィガーランド」といった名前の響きも、欧州の貴族や歴史的な家名を思わせるネーミングとなっており、西洋の貴族制度が深く意識されています。
3. キリスト教美術「ヘトイマシア」と虚の玉座

「20人の王が武器を置き、誰も座らないことを誓った」とされる虚の玉座(からのぎょざ)には、明確な宗教的モチーフが見て取れます。その一つが、キリスト教美術におけるヘトイマシア(Hetoimasia)という概念です。
これは「準備された玉座」を意味し、目に見えない神や再臨する審判者のために空けておく玉座を指します。ワンピースの作中では、誰も座らないはずの玉座に「イム様」が座っているという描写がありますが、これは「独裁を許さない民主的な誓い」を偽装しながら、実際には絶対的な支配者が隠れているという皮影的な構造を象徴しています。
4. 歴史上の「連合体」と騎士団の構造

歴史上、複数の有力家系が連合して一つの国家や王朝を支えた例は少なくありません。例えば、中世ヨーロッパの十字軍の騎士団などが挙げられます。複数の聖騎士や貴族が共通の目的(聖地奪還など)のために集まり、後に強大な権力を持った歴史は、20人の王の成り立ちと重なります。
また、日本の歴史においても、特定の有力家系が交代で要職を務め、権力を独占した五摂家のような構造が存在します。尾田栄一郎先生は、これら東西の統治システムをミックスして「20人の王」という設定を構築したと考えられます。
5. ネフェルタリ家の特異性とエジプト神話

20人の王の中で唯一マリージョアに移住しなかったネフェルタリ家は、明らかに古代エジプトをモデルにしています。アラバスタ王国の文化や装束、そして「ネフェルタリ」という名前自体が古代エジプトの王妃(ネフェルタリ)から取られています。
「20」という完成された数字から1つだけ欠けるという構造は、世界の調和が最初から崩れていたことや、過去に「裏切り」があったことを示唆しています。これはキリスト教の「12使徒とユダ」のような数秘術的な物語構成の影響も感じさせ、今後の物語を解く鍵となるでしょう。
まとめ

ワンピースに登場する「最初の20人」には、単一のモデルではなく、以下の複数の要素が巧みに組み込まれています。
- 現代政治:国際連合の常任理事国システム
- 歴史:古代ローマの貴族制度や歴史的連合体
- 宗教・神話:ヘトイマシア(準備された玉座)や古代エジプト
かつての連合国家がいかにして絶対的な特権階級(天竜人)へと変貌したのか。その背景にある歴史的・政治的モチーフを理解することで、これからのワンピースの展開がより一層楽しみになりますね!