2020/1/17に上映が開始された「ジョジョ・ラビット」
Tik Tokとかインスタとかで傑作とか、面白かったという意見が多かったので気になって映画館で観てきました。
基本情報
邦題 | ジョジョ・ラビット |
オリジナルタイトル | Joo Rabbit |
上映日 | 2020/01/17 |
作成国 | アメリカ・ドイツ |
ジャンル | 戦争 |
あらすじ
舞台は第二次世界大戦下のドイツ。
心優しい10歳の少年ジョジョが、空想上のヒトラーと話しながら青少年団ヒトラーユーゲントで兵士になるための訓練を受けていた。
しかし、訓練でウサギを殺すように命令されたが、心優しいジョジョにはそれができなかった。
そして、「ジョジョ・ラビット」というアダ名をつけられてからかわれることになった。
そんなある日、母親と暮らしていた家にユダヤ人の少女がかくまわれていたことに気づく。
ナチスはユダヤ人を見つけたら殺すように洗脳されていた。
そんな中、心優しいジョジョはウサギも殺せない。空想上のヒトラーがナチスの思想を語り、でも目の前にいるユダヤ人の少女と向き合っていくジョジョ。
果たして二人はどうなるのか。
正直微妙だったけど、調べたらよかったんだなと後から気づいた。
正直なとこ、あんまり心を動かされなかったですね。
どう微妙だったか自分の中でも整理していきたいと思います。
それより最初の宣伝で流れた「1917」のほうが気になってしょうがなかったです。笑
その前にまず内容を要約しておきますね。
ネタバレ含みますので注意してください。
【ネタバレ注意】要約
超端的にいうと、第二次世界大戦中のドイツに住んでいる10歳の少年ジョジョが、ユダヤ人の可愛い女の子と恋に落ちてハッピーエンドになる話です。
ジョジョはヒトラーに憧れナチスの思考を洗脳されます。ユダヤ人を敵として、そして見つけたら殺すように教えられます。
映画の冒頭から最後まで、ジョジョが妄想で作り上げた友達のヒトラーが出てきて会話をしながら、映画が進んでいくのが特徴的です。
青少年集団ヒトラーユーゲントというキャンプに参加してドイツの強い兵士として訓練を受けます。
訓練中に、ドイツ軍に臆病者はいらないと煽られ、うさぎを殺すように命令されます。
心優しいジョジョはうさぎを殺すことができず、抱っこしているときもうさぎをとんとんして優しく抱っこして、殺されないように逃がそうとします。
うさぎも殺すことができないということで、「ジョジョ・ラビット」というあだ名をつけれてしまいます。
そんなある日、帰宅して家にいるはずの母親を探し、死んだ姉の部屋にたどり着き、隠れ部屋があることに気づき中に入るとそこにはユダヤ人の女の子がいたのです。
実はジョジョの母親がユダヤ人の女の子を匿っていたのです。
ナチスに洗脳された心優しいジョジョとユダヤ人の女の子が徐々に心を通わせていき、最後には戦争も終わり、自由にダンスを二人で楽しんでハッピーエンドというストーリーです。
戦争映画をコメディかつポップに描写していて個人的には物足りなかった
コメディ戦争映画て言われてますけど、「ヒトラーが帰ってきた」みたいな映画で二番煎じ感ないですか?
あとは、平和な時代だからこそ作られるんだろうけど、戦争がそんなにひどくないような印象受けてよろしくないんじゃないの?とか思ったり。
なんか子供目線の映画だからかもしれませんが、「あっさりしてるなー」て思いましたね。
急に靴ひも結べるようになったやん。
「靴ひもが結べない」→「靴ひもが結べるようになった」でジョジョが成長していることが感じ取れる演出はわかったよ。
たださ、結べるようになったのが、「お母さんから教えてもらったから」とか「ユダヤ人のエルサから教えてもらった」とかの描写がまったくなくて急に最後結べるようになってて、「まあ、そうやな。結べるようになったな。うん。」と感情に訴えかけてくるエピソードが少ないかな。
良かったとこ
ヒトラーとビートルズを被らせ愚かな大衆を表現しているところ
映画の最初にビートルズの曲が流れます。
「なんでナチスの話なのにビートルズの曲なの?」
と映画を見ているときは思っていました。
終わったあと調べてみると、
・ヒトラーを狂信するドイツ国民
・ビートルズに夢中になる追っかけ
この2つを同じものとして表現しているのだそうです。
「はぁ〜!なるほど!」
たしかに言われてみれば、カリスマ的存在に盲信してしまう一般大衆のおろかさと恐ろしさを最初のシーンだけで表現していました。
すごい広い広場でヒトラーが手を上げて、それに答えるように何万人もの人が手をあげ答えていました。
たしかにそれはライブ会場でみんなが手をあげてノッている光景と同じでした。
この映画ではこのようなブラックジョークが満載みたいです。
ただ、わかりやすく表現されているとは言え、中々いまの若い人には理解は難しいのかなと思いました。(僕を含め)
ちなみにビートルズの曲はこれです。
The Beatles - I Want To Hold Your Hand
このMVにも、黄色い声が「キャーキャー」と聞こえてきて、まさに熱狂的に虜になっているのがわかります。
たしかにブラックジョークですね。
「HEROES」という曲の作成エピソードとジョジョとエルサの姿が重なるところ
主人公のジョジョとユダヤ人の女の子が恋に落ちていく最後のシーンでダンスを踊るのですが、その時に流れるのが、「デヴィッド・ボウイ」の「Heroes」という曲だったらしいです。
エピソードとして、ベルリンの壁の前で落ち合う恋人たちの姿を見て作った曲らしいんですね。
詳しいことはわからいのでこれから勉強しようとは思いますが、いまの感覚でいうと、ベルリンの壁も同じドイツ人なのに政治のせいで西と東にわかれ、恋人は別々になっていたが、ベルリンの壁が崩壊したことで、恋人は無事にあうことができたわけですよね。
その姿はまさにジョジョとユダヤ人の女の子エルサとも重なるわけですね。
同じ人間なのに、ナチスの思考によってユダヤ人を敵として洗脳されるようにされ、政治的な要因で従わされていました。ところが、実際に二人が会話をしていくとお互いに良い人だと気づき、ユダヤ人とかドイツ人とかそんなの関係ないんですよね。そして、お互いを認め、自由となりダンスを楽しむことができる。それが幸せである。ってことですね。
そんなときに流れたのが「Heroes」
DAVID BOWIE - HEROES
映画見ながら、「あ、Heroesだ」とか思った人ってどれほどいるんでしょうかね?少ない気がします。
ジョジョのお母さんのお洒落な靴の描写が伏線になっていたこと
ジョジョのお母さんは美人でお洒落さんなんですね。
子供目線だからこそ、お母さんの足元だけを写すアングルも多くありました。
そして、ジョジョが買い物途中に蝶を追いかけていて、ふと顔をあげるとよく見慣れたお母さんのお洒落な靴があらわれます。
そこでお母さんが首吊りされて殺されていることがわかります。
子供目線で足元のアングルが多いところから、子供目線で下から上に動いていき、お母さんの死に直面するというシーンを作るためのカメラワークと脚本は単純に凄いですよね。
ただ、文句をつけるとしたら、泣いてる最中に靴ひも結ばないですよね?」
ここがもったいないなと思いました。
泣いた後とか、冷静になったときに靴ひもを結ぶとかはわかるんですけど、実の母親が死んでたら、まずその現実が受け止めきれないし、パニックになりますよね。そんな中、靴ひも結ぶのはちょっと無理がありますねー。最後に靴ひもが結べるようになったにつなげるにしてもねー。冷静になって靴ひも結ぼうとして結べなかった。だから靴ひも結べるように誰かに教えてもらう。そんな描写があってもいいのかなと。
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【まとめ】ネタバレした後に観ると面白いかも!
たぶんこの映画って教養がない人がみても楽しめるように作成されたんじゃないかなとか思うですよね。
もしくは、戦争映画って女性はあまり見ない印象なので、女性でもグロシーンとかがなく、戦争について触れることができる映画としてはぴったりです。
あとは、この映画に込められている背景は中々100分の中だけでは伝わってこないので、ネタベレをみたあとに観ると面白いかもしれないですね。
気になった方はぜひまだ上映されているので、映画館で見てみてください。
ぶっちゃけ、レンタルでいいかもですね。笑
それではまた。