映画ファンの皆さん、今回は1983年公開(日本公開は同年7月2日)、リチャード・マーカンド監督、製作総指揮ジョージ・ルーカス、音楽ジョン・ウィリアムズによる「スターウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」を徹底レビューします。上映時間132分、旧三部作の完結編にあたる本作は、ジャバ・ザ・ハットの宮殿での救出劇に始まり、第2デス・スターの阻止作戦、そして森の惑星エンドアでの地上戦へとなだれ込む、シリーズの締めくくりにふさわしいスケールの物語です。この記事では、あらすじ・キャスト紹介・ネタバレなしの見どころに加えて、鑑賞済みの方向けにルークとダース・ベイダーの父子の決着、完結編としての締め方までを深掘りします。後半の「ここからネタバレを含みます」より先はネタバレになりますので、未鑑賞の方はそこで読むのを止めてください。
映画の情報

| 映画名(日本語) | スターウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還 |
| 映画名(英語) | Star Wars: Episode VI - Return of the Jedi |
| 上映時間 | 132分 |
| ジャンル | SF、アクション、アドベンチャー |
| 上映日 | 1983年5月25日(アメリカ) |
| 日本公開日 | 1983年7月2日 |
| 製作国 | アメリカ |
| 評価 | 5点中4点 |
あらすじ
ジャバ・ザ・ハットに囚われたハン・ソロを救い出すため、ルークたちは危険な宮殿に乗り込む。救出後、反乱軍は帝国が建造中の第2デス・スターを破壊する作戦を決行するが、その裏でルークはダース・ベイダー、そして皇帝パルパティーンとの最後の対峙に向かっていく。
感想と見どころ(ネタバレなし)

感想1: 父と子の間に流れる緊張感
本作は、前作「帝国の逆襲」で明かされたルークとダース・ベイダーの関係を受けて、二人がどう向き合うのかという緊張感を序盤から一貫して漂わせています。ルークの表情は以前よりも落ち着いていますが、その静けさの奥に迷いと覚悟が同居しているのがマーク・ハミルの演技から伝わってきて、ネタバレなしの段階でもこの父子の行方が気になって仕方なくなる作りになっています。
感想2: 銀河規模の壮大な戦闘シーン
デス・スター内部での決闘、宇宙空間での艦隊戦、森の惑星エンドアでの地上戦という3つの戦いを並行して描く構成(パラレル編集。複数の場所の出来事を交互に切り替えてつなぐ編集技法)が本作最大の見どころです。舞台も規模もまったく違う3つの戦場を交互に見せられることで、観客はどこか一つに気を抜く暇がなく、最後まで画面に引き込まれ続けます。当時のSFX技術の粋を集めた特撮も、40年以上前の作品とは思えない迫力です。
感想3: サブキャラクターの魅力
イウォーク族の可愛らしさや、ランド・カルリジアンの活躍が物語をより豊かにしています。イウォークは着ぐるみと操演による手作りの質感が今見るとむしろ味わい深く、CGにはない体温のようなものを感じます。ジャバ・ザ・ハットの宮殿に集うクリーチャーたちも造形物としての作り込みが細かく、序盤から画面の隅々まで見応えがあります。
こんな人におすすめ/おすすめしない人
「帝国の逆襲」までを観て、ルークとベイダーの関係がどう決着するのか気になっている方には迷わずおすすめできる一作です。逆に、単体のアクション映画として気軽に楽しみたい方には、前2作を踏まえた物語であるぶん、やや前提知識が必要な作品だと感じるかもしれません。
キャスト紹介

監督・製作
監督はリチャード・マーカンド、脚本はローレンス・カスダンとジョージ・ルーカス、製作総指揮もジョージ・ルーカスが務めています。旧三部作の完結編という重責を、前2作の作家性を継承しながらまとめ上げた布陣です。
出演者
- マーク・ハミル(ルーク・スカイウォーカー役)
- ハリソン・フォード(ハン・ソロ役)
- キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)
- デヴィッド・プラウズ(演)・ジェームズ・アール・ジョーンズ(声)(ダース・ベイダー役)
- イアン・マクダーミド(皇帝パルパティーン役)
マーク・ハミルは本作でルークの成長の集大成を演じ、ハリソン・フォードは皮肉屋から仲間思いのリーダーへと変化したハン・ソロを見せてくれます。キャリー・フィッシャーのレイアは反乱軍のリーダーとしての気丈さが際立ちます。ダース・ベイダーはスーツアクションをデヴィッド・プラウズ、重厚な声をジェームズ・アール・ジョーンズが担う二人三脚のキャラクターで、皇帝パルパティーンを演じたイアン・マクダーミドは本作でこの役を確立し、後のプリクエル3部作でも同役を演じることになります。
音楽

ジョン・ウィリアムズが手がけた壮大なスコアは、物語をよりドラマチックに演出しています。皇帝パルパティーンの登場シーンで流れる不穏な「皇帝のテーマ」と、エンドアでの戦闘を彩る勇壮な楽曲の対比が印象的で、音楽だけで場面の空気がまったく変わって聞こえるのも本作の魅力です。
ネタバレあり感想・考察
⚠️ ここからネタバレを含みます。未鑑賞の方はご注意ください。
印象的だったシーン:父子の対決とルークの選択
皇帝パルパティーンの前でルークとダース・ベイダーが対峙するクライマックスは、本シリーズ屈指の名場面です。皇帝の挑発でルークが怒りに任せてベイダーを追い詰めた直後、あえてライトセーバーを捨てて「私はジェダイだ、父上と同じように」と告げる場面があります。ここで音楽はあえて勇壮な旋律を鳴らさず静かに引くことで、ルークの選択そのものに耳を傾けさせる演出になっています。そこから皇帝に痛めつけられるルークを見て、ベイダーが皇帝を担ぎ上げて奈落へ投げ込む一連の流れは、台詞をほとんど使わずにベイダーの心の変化を見せきる編集と演技の合わせ技で、私はこの一連の流れをスター・ウォーズ全シリーズの中でも屈指の名場面だと思っています。
キャラクターについて
ダース・ベイダーは、皇帝を倒した直後にマスクを外し、素顔のアナキン・スカイウォーカーとしてルークに看取られながら息を引き取ります。それまで一貫してヘルメットの奥に隠されてきたキャラクターの正体を最後の最後に開放するこの演出だけで、私はこれまでの3作分の重さが報われた気がしました。皇帝パルパティーンを演じたイアン・マクダーミドは、柔和な物腰の奥に底知れない悪意を滲ませる怪演で、ルークを追い詰める場面の恐ろしさは今観ても色褪せません。前作「帝国の逆襲」のレビューでも触れたルークとベイダーの父子関係は、本作でようやく決着を迎える形になっていて、続けて読んでいただくとこの決着の重みがより伝わるはずです。
良かった点・気になった点
良かった点は、繰り返しになりますが父子の対決を静と動の演出で見せきる構成の強さです。一方で気になった点として、イウォーク族が原始的な武器と罠だけで武装した帝国軍を打ち破る地上戦は、勢いはあるものの現実的な説得力という点ではやや軽く感じる場面もありました。合成映像の粗さが時代を感じさせる箇所もあり、満点にしなかった理由はこのあたりにあります。
総評・完結編としての締め
■ ここがポイント
私が本作を評価する軸は「完結編としての締めの良さ」です。父子の対決・皇帝打倒・反乱軍の勝利という3本の伏線を1本の結末にまとめ切っている点こそ、旧三部作を通しで観る価値だと感じています。
私はレビューで、三部作を締めくくる結末としての満足度を特に重く見るタイプです。本作は父子の対決に決着をつけ、皇帝を打ち倒し、反乱軍が勝利するところまでを一本にまとめ切っていて、3作分の伏線をきちんと畳んで終わらせる完結編としての締めの良さは文句なしです。5点にしなかったのは、前述のイウォークの地上戦の軽さと合成映像の古さが理由で、総合すると5点中4点が私の評価です。
まとめ

「スターウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」は、父子の決着と銀河規模の総力戦を一本にまとめ上げた、旧三部作の締めくくりにふさわしい作品です。ルークとダース・ベイダーの関係の行方が気になっている方はもちろん、単体でも壮大な冒険活劇として楽しめる一作なので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事のまとめ
- ✓ ジャバの宮殿からエンドアの戦いまで、3つの戦場を並行して描く構成が最大の見どころ
- ✓ ルークとダース・ベイダーの父子対決は静と動の演出で描かれ、シリーズ屈指の名場面
- ✓ 伏線をきちんと畳み切る「完結編としての締め」の良さが評価5点中4点の理由